少し前のことになりますが、ポーランドPWM出版社より、待っていた楽譜が届きました~
その中のひとつ、ショパンの自筆譜のファクシミリ、ソナタh-moll Op.57
ポーランドで留学中に勉強し、帰国記念リサイタルで弾いた思い入れたっぷりの曲です
ショパンの楽譜というと以前はパデレフスキ版を使ってきましたが、留学してからエキエル版の存在を知りました。
もう一度ショパンについて研究し直し、ポーランドが国家事業として出版しているという楽譜。
ただ、エキエル版、日本で買うと値段が高いのが悩ましいところですね
留学から帰国する時に必要な分をポーランドから持って帰り、2年後に再びポーランドを訪れた時に、残りの楽譜をほぼ全て買いあさってきましたちょうど円高だったしラッキー
だからなぜか歌の楽譜まで持ってるの(笑)
でもコンツェルトの楽譜はない(笑)なぜこういう選択になったかは自分でも不明です
さて、さっきのソナタの話に戻りますが、エキエル版とパデレフスキ版とは違う音があるのです。
このソナタに限ったことではなく、2つの版の違いとしてよく見られることです。
アーティキュレーションや運指も違うし、色々と違いがあるのですが、音そのものまで違うなんて・・・と思いますよね。
パデレフスキ版で聴き慣れていると最初は戸惑います。
楽譜が届いて早速最初のページから自筆譜をめくって見ていると、問題の箇所に行き当たりました!!
どれどれ・・・やっぱりどう見ても、エキエル版の方の音ですねぇ。
なぜパデレフスキ版がそういう音で出版されたのかは私にはわかりませんが、不思議ですね。
ところで、他の作曲家の自筆譜ファクシミリは、ベートーベンのソナタ「熱情」が家にあります両親のどちらかが手に入れたもの。
ベートーベンは書きなぐっていますね
それから、ムソルグスキー「展覧会の絵」。こちらは、前回のリサイタル前に私の先生からお借りしてコピーしたものです
ポーランドの私の教授の家には、バッハ平均律1巻・2巻がありました。
見せてもらって欲しくなり、自分でも探したし友人にも頼んで探してもらったのですが、絶版になったとのことでした
やっぱり自筆譜を見ると作曲家の息遣いが聞こえてきそうな気がするんです。
印刷譜とは全然違う息遣い。色々と発見も多く、作曲家へ思いを馳せられるだけで満足
ずっと大事に持っていたい楽譜です