ピアノのお散歩

ピアニスト北中綾子のブログです。音楽やピアノのこと、趣味や日々のことを思いつくままに綴っています。

ポーランド③ 音大でレッスン

10月18日(日)

今日は日曜日。

みんな朝はゆっくりですが、昨日の夕食はコンサート後であまり食べられなかったこともあり、朝はお腹がすきすぎて、勝手に冷蔵庫開けてパン、ハム、チーズを取り出して食べました。

「おはよう。え!?綾子もう食べたの?」

「食べたよ・・・」

なぜかとてもお腹がすくのです。

先生の奥様、マリアさんも仕事をしていらっしゃるので、昼間はお手伝いさんがいます。

一昨日は、お昼の用意をしているお手伝いさんに、「ご飯できた?」「お昼まだ!?」「お腹すいたよ~!!」と子供のように3回も言いに行ってしまいました

さて、今日は朝10時からクラクフ音大でレッスンです

私がレッスンを受けるのではありませんよ、レッスンをするのです

昨日のコンサートの終演後、、ラフマニノフ「楽興の時」のレッスンを受けたいというクラクフ音大の女子学生(ポーランド人)がやって来たのです!

先に音大を通してあり、このレッスンはクラクフ音大の公認(特別講師)なので、音大側がレッスン室など全て用意。

ちょっとドキドキ

教わっている時は学生の立場としてレッスン室に入っていたのに、今度は先生として入っていくのです

先に彼女がレッスン室で待っていました。

こちらの学生は結構意思表示します。

ハイ、ハイと先生の言ったことを聞くだけではないので、彼女も私に質問したり、音楽の考えを伝えてきたりします。

特に今回はワンレッスンだけなので、私のラフマニノフのこの曲に対する考えや音楽に触れたいという気持ちがとても伝わってきました。

日本語でも伝えるのは難しいのに、外国語できちんと伝えられるのか心配していましたが、そんなわけで、私もだんだん熱くなってしまって2時間ほどレッスンしました

同じ音楽に熱くなれるって本当に幸せですね

さて、今日はピアノが空いていないので全く練習できません。日本にいてリサイタル前に練習できないとかかなりの驚きですが、焦っても仕方がないので、ラッキーと思ってゆっくりゆったり休日にしましょう

天気がとてもいいので今日はヴァヴェル城の辺りをじっくりと散歩しました

クラクフのことは次回まとめてご紹介します!)

お城へ向かって歩きながら、色々な思いが湧き出してきました。

クラクフは私をピアニストとして育ててくれたところ。

日本では想像もできなかった大きな刺激を受け、毎日練習に明け暮れました。日本にいるとまずそんな日々はないと思うので、全て断ち切って外国へ行き、毎日音楽のみに没頭することはとても大きなことです。

それに、向こうの学生は日本のようにバイトはしないし、本当に音楽を真剣にやっている人たちです。そういう友人などの姿を見て、音楽について語り、お互いの演奏について語り・・・どれほどのことだったでしょう。

もちろん、そのような環境に自分の身を置けたのは、ピクル教授と出会えたからこそです。

そんな友人とも飲んだり遊んだり、本当に楽しいこともたくさんありました

それから、クラクフには他の国に留学していた友人たちが訪ねて来てくれました。私も遊びに行ったし、お互いの国を訪ね合いですね

家族もみんなやって来ました。

色々な人たちが来て、一緒にとても楽しく過ごしたところ。

全てを含めて、きっと私の人生でいつまでも「宝物」である時間です。

夜はクラクフ在住の日本人の友人とお食事

お肉をたくさん食べたかったのでステーキレストランへ。

牛肉の塊を(これはステーキか!?)、包丁のようなナイフで食べました。こんなのナイフじゃないやん・・・。

それからワインショップへとお店を変えて、ワイン片手に話は尽きませんでした

深夜にこっそり帰宅。