ピアノのお散歩

ピアニスト北中綾子のブログです。音楽やピアノのこと、趣味や日々のことを思いつくままに綴っています。

ポーランド⑤ リサイタル in ワンツット

10月21日(水)

今日からいよいよ3日連続リサイタルツアーに出発です

頑張れ私

今日から3泊するので、ホテルを渡り歩くことを予想していたのですが今日と明日は先生の別荘に泊まります

というわけで(別の大きな理由もあるのですが)今日は先生と一緒に出発です

荷作りを終えて、9時半にタクシーで駅へ向かい、10時クラクフ発のバスでジェシェフという町まで。11時40分頃到着し、誰か知らないおじさんが迎えに来てくれていたので、車で今日のリサイタルをするワンツットという町へ向かいます。車で30分くらいでした。

今日のリサイタルは1時間弱のプログラムなので割に軽いものだし、昨日は十分に練習できているし、なんか気持ちも余裕

先生と一緒にリサイタルへ向かうなんて、留学中からも滅多にないことです。本日2回目・・・貴重な時間です。

ホールに着いて関係の方々に挨拶し、荷物を置いて、まずは何をするかというと、観光

素敵なワンツット宮殿があるのです

今日のホールはその庭園の敷地内にあります。

綺麗な庭園を見ながら歩いて宮殿へ。

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庭園。

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この橋を渡って宮殿へ。

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宮殿入口。

コートを預けて、靴のまま履くスリッパを履くのですが、大きすぎて脱げるので歩くのにとっっても危ない。(後から知りましたが子供用もありました!)こんなところでコケたり階段から落ちたら大変なことになると思って、慎重に慎重にズリ足で歩きました。

写真禁止だったのでご紹介できませんが、内部はやはり豪華落ち着きのある豪華さです。

まだ大掛かりな修復作業もやっていました。

宮殿内のメインのサロンの天井は空を模していて水色で、周囲に雲が描かれていました。だいたい絵画や彫刻のようだったりするので、珍しいなぁと思って印象的。また、小さな劇場も併設されています。

ここのサロンでは、現在コンサートができるように舞台を作りピアノが置いてありました。

また、第二次大戦の前には調度品を守るため隠したようです。こういう話はポーランドのあちこちで聞きますが、聞くたびにポーランドがたどってきた歴史を思い、その中で文化や宝物を守ろうとしたポーランドの方々に頭が下がる思いです。

さて、ゆっくり見学してから先生と宮殿内のレストランでランチ

トマトのスープと、豚肉&チーズを重ねたメイン料理。リサイタル前は満腹にならないように気をつけているのですが、とても美味しいので量が多いのに全部食べてしまいました

デザートにりんご食べる?と先生に聞かれたので注文してもらいます!

焼きリンゴにソースがかかっていて、その横にチョコでト音記号が書いてありました

やはり完食

とても満足な食事で、もう今日は大満足です

こんな優雅な時間を過ごして、しかも満腹&満足になってしまって、今から弾くなんて

ホールへ戻ってリハーサル。

1時間だけ弾けます。リサイタル直前だから控えると言っている場合ではない気がして、けっこう全力で弾きました。

そして、あっという間に本番の時間を迎えます。

今日のリサイタルの司会は先生が務めます。初の師弟コンビ

日本ではトークコンサートがよくありますが、ポーランドではありません。ポーランドで「日本ではね・・・」と話すと驚かれ、「そんなことしたら、演奏に集中できないじゃない・・・。」と言われます。別に私も好きでやり始めたわけではありませんが、日本ではトークも求められてしまうのですよね。

ですので、ポーランドではピアニストの紹介や曲目の解説などの司会は、別の音楽家や専門家の方が務めるのです。

ここで、司会者がどれくらい話すのかはっきり分かりませんので(どこの曲間で何分くらい話すのかは軽く打ち合わせておきますが。)、舞台袖で出ていくタイミングを窺いながら待っています。自分のペースで出ていけない分落ち着けない面もありますね。

今日もホール一杯のお客さんと弾きやすいピアノで、リサイタルは最後に大きな花束をもらって終演を迎えました

シマノフスキ良かったよ~!!とあちこちから声をかけられました。

満足満足

ここから車で2時間ほどかけて先生の別荘に戻ります。

途中でレストランへ立ち寄って、夕食。

ジューレック(ポーランド伝統のスープ)と、大好きなゴオンプキ発見

ゴオンプキはロールキャベツなのですが、大好きで今回の滞在でもどこかで食べたいと思っていました。2つあったけれど、さすがに1つしか食べられなかったので持ち帰りにしてもらいました。

食後はどっと疲れが出て到着まで車の中でずっと寝ていて、夜9時先生の別荘到着。

早速先生と乾杯。さっきのレストランで赤ワインがなかったので・・・。

赤ワインにしようかと言いつつ、フルーツのお酒に変えました。

何のフルーツなのかしら・・・アルコールはとても強いのですが、こってり甘く、食後にとても美味しかったです