ピアノのお散歩

ピアニスト北中綾子のブログです。音楽やピアノのこと、趣味や日々のことを思いつくままに綴っています。

ポーランド最後の日

今日も朝から雨。しかも風も強く、その為か昨日より更に寒いです

それでも意地で、午前中はヴァヴェル城まで歩いて上がりました。とても楽しめる状態ではなかったのですが、それでもぼんやり景色を眺めていろいろ思っていました。

午後は、かつて住んでいた家の辺りへ行ってみようと思っていたのですが、寒さに耐えられなくなって断念。残念です。

アパートに戻り、休憩。強風にかなり体力も消耗します。

買い物も全部してしまったし、散歩ができないとなると本当にすることがありません・・・

どうしようっかなぁと思って、中央広場に面するマリア大聖堂に入りました。

そうだそうだ、ここがあった!

さて、教授の家に夕食に呼ばれた・・・と思っていたら、お茶とケーキでした

夕飯時に甘いケーキを食べて、少し気持ち悪い

けれど、食べたかったポーランドのケーキを2つも食べて大満足

先生一家と食卓を囲んだいいひと時でした

それから外へ出ると、雨は上がっていました。もう遅いよ

風は冷たいけれど、せっかく雨が上がったしもう一度中央広場へ。

ここに来たときは、「当たり前」のように感じました。だけど、それがもう明日から「当たり前」ではなくなるんです。

そう感じた途端、とても寂しくて、寒いのにしばらく広場に佇んでいました。

本当に、次に来れるのはいつだろう・・・。

今も寒いけれど、初めてこの地を踏んだ時は経験したこともない真冬でした。

思えば、私のこれまでの人生で一番の決断はポーランドへ来たことです。

留学先の国を、それもたった数日ほどで、変えました。友人も、家族も、あまりの驚きで絶句する中、大慌てで準備してクラクフへやって来ました。ものすごい勇気だね、と教授夫妻もびっくりでした

そこから始まって、今につながります。

こんなに寂しいのは、かつても今も全て含めて、ポーランドで素敵で輝かしい時間を持てたからでしょうね

私の音楽の原点はここにあると思います。

ここで得て培ったものをまた改めて思い出した気がするので、それを忘れることなく、また日本で頑張らなければいけませんね

さて、今から荷作りします